秋の紅葉は春の桜の花見と同じように、人出が多くて写真の撮影は大変です。上の小國神社の写真のように、高い木は上を向いて撮らざるを得ないことが多いのですが、むしろ人の写り込みは避けられるので、空が背景に写るように撮れば良いでしょう。
上の曽木公園の写真も、青空に似合う綺麗な赤に色付いたもみじを見上げて撮っています。
秋の風景であっても、日を浴びて輝く紅葉は、上の写真のように色鮮やかです。
金剛輪寺で撮った上の写真は、向かって右側の三分の一ぐらいが山並の日陰になっており、撮影時が午後3時頃のため、これからさらに日陰の部分が増えそうです。午前中であれば、場所によっては日が上がるのを待って撮るのもありでしょう。
林間では天気の良い日中でも、木立の日陰となって陽当たり良好ではありませんが、上の写真のように差し込む光で紅葉が輝き、幻想的な雰囲気がでています。紅葉の名所が多い寺社では、こうしたロケーションも多く、陽が紅葉に射し込んでいる場所は探したいものです。
上の写真も、赤、黄、緑の三色の葉の一部に上から光が当たっており、光がないと絵にはならないところです。
部分的に陽が射しているところを探して、構図として狙って撮ると面白い写真が撮れそうです。
モミジの枝や葉をアップで撮るときは、葉の形がハッキリと解るように撮りたいものです。上の写真はモミジに陽が当たっていて、背景が建物の軒下の日陰で黒く写っているため、モミジの葉がクリアに写っています。
陽の当たっている葉をアップで写すときは、上の左の写真のように陽が当たっている葉の表面を撮る場合と、上の右の写真のように陽が当たっている葉を裏面から撮る場合とあります。
上の写真も、左が主に葉の表面、右が葉の裏面から撮っていますが、やはり下から見上げて撮ることが多いので、葉を裏面から写して透過してくる光が輝いている写真が撮り易くて良いでしょう。
紅葉狩りに出かけても、紅葉せずに縮れて枯葉になっていたり、虫食いや部分的に欠けているなど痛んでいたりと、撮り方より被写体として瑕疵のない綺麗な葉を探すことの方が大変です。
実は、曇っている日も雨の日も、それなりに情緒があるのが日本的な美しさであり、あまり天気が良くない日でも、上のような中間色の背景をボカした写真を撮れば、日本画的な色調の美しさがあり、このようなモミジの写真もよく見かけます。
紅葉の名所は、神社や寺院も多く、社殿、お堂や山門などを彩る紅葉は、上の写真のように日照が入らなくても、かえって落ち着いたたたずまいから静寂さが想像されて趣があります。
上の金剛輪寺の二天門の写真のように、被写体の周囲に門や窓などを配した額縁構図は、寺社で撮影するときにはたびたび使われます。この額縁の部分は日陰になることが多いので、被写体の紅葉の部分は、この写真のように陽が当たり輝いている場合だけでなく、陽射しが入っていない落ち着いた雰囲気の場合もアリでしょう。
川や池のほとりに紅葉する木々が植栽されていることも多く、上の写真のように川面や湖上に枝が伸びている姿は絶好の撮影スポットとなります。
紅葉も、見頃になって早い時期に訪問したいのですが、天気を考慮すれば一つのシーズンに行ける箇所は限られます。上の大洞院の写真のように、散った葉が地面を覆っている様子も季節の風情であり、出かけた所が終盤に近い状況であれば、せめてこの散り紅葉を撮影したいところです。
2015年、2016年と2年続けて紅葉の色付きが良くなかったので、あまり満足のできる写真が撮れていません。ネットで紅葉情報サイトを見ていると、中々見頃とならず、見頃の時期が数日あったのかどうか、いきなり色あせ始めになったような所では、その年は綺麗に紅葉しなかったという感じです。
ゆえに、この2年間で訪問したところは比較的近い所が多いのですが、2017年の秋のシーズンは綺麗な紅葉が撮れることを願っています。
なお、当サイトのブログである「季節のフォト花便り」も、2017年4月1日に公開スタートしましたので時々再訪いただければ幸いです。